我が家のペットのお墓/プランター葬の紹介(考察、埋葬方法のアイディア)

我が家のプランター葬の紹介

この記事を読んでいるあなたは、愛するペットちゃんを失ったのでしょうか。

とても悲しくて、埋葬方法をどうしたらいいかわからなくて悩みながらこの記事に辿り着いたのでしょうか。

もしそうでしたら心中お察しします。

私も生き物を飼うのが好きで、何度も経験してきました。今回の記事はそんな同志のために私のペット埋葬方法(小型動物に限る)をご紹介しようと思います。

悲しみに暮れるあなたにも、いつか訪れるその時に備えたい方も、参考にしていただけると幸いです。

こんな人は読んでみてね

  • 小動物(小鳥、ハムスター、金魚など)の埋葬方法が知りたい
  • 賃貸やマンションでもできる埋葬方法が知りたい
  • プランター葬の方法が知りたい
目次

プランター葬とは

移植ごて

いわゆる「土葬」になります。

プランターや植木鉢に遺体を埋めて、土の中の微生物に分解させることによってゆっくりと自然に帰っていきます。

土の中には微生物がたくさんいるので、プランター・植木鉢でも地面に埋めるのと同様の効果が期待できます。

そのまま遺体を埋めることもできますが、火葬したのちに遺骨や灰を土に混ぜるという方法もありです。

前もって火葬をすることで、大きめの動物でも埋葬がしやすくなったり、腐敗のトラブルを防ぐこともできます。

ですが火葬はお金がかかりますし、火葬業者が信頼できるかという不安もあります…

私はいつも火葬はせずに、そのままの状態でダイレクトに埋葬していますが、トラブルが起きたことはありません。

私個人のやり方なので全ての方に適するかどうかはわかりませんが、以下に記します。

プランター葬のメリット

  • アパートやマンションに住んでいる人、土地がない人でも手軽に行うことができる。
  • 引越しをしてもプランター・鉢ごと連れていくことができる。
  • 土に還すという、自然の循環に任せられる。
  • ベランダや玄関に出ればすぐに愛するペットに挨拶ができる。
  • 上に好きな草花を植えてガーデニングを楽しむことができる。
  • 費用が安い。(数千円で可能)

プランター葬のデメリット

  • 腐敗による悪臭発生のリスク
  • 不快害虫(ハエ、ウジ、ゴキブリなど)の発生のリスク
  • 長期間手元に置いておくことが必要
  • 微生物による分解を促進するためにはある程度の管理が必要(後述)

プランター葬の原理と考察

ストック

微生物が活性化する条件を考える

微生物が活性化する条件は、以下が言われています。

  • 栄養がある
  • 水分がある
  • 空気がある(好気性菌の場合)

これらを満たすと微生物は活性化し、有機物が分解されていきます。

プランター葬の場合、「栄養」は遺体そのものということになります。

問題は水と空気についてですね。以下で詳しく語ります。

水分について

想像してみてください。しっとりした食パンと、カッサカサに乾燥したラスク。どっちの方がカビが生えやすいと思いますか?

確実にしっとりした食パンの方がかびやすいですよね。

水分がないと菌は活動しません。つまり、プランター葬で分解を促すためにはを定期的に補充することが必要です。

雨晒しにできる場所がある場合はそれでもいいですが、ベランダしかない場合は水を与えた方がいいです。放置していると水が蒸発して土は乾燥してしまいます。

乾燥したまま放置していると、10年経ってもミイラになって残っている可能性が高いです。

埋めた所に植物を植えるというのはかなり理にかなっています。

植物があると必ず水やりをするので、分解が促進されます。分解された後の有機物は植物の栄養として利用されます。これが自然の摂理ですね。

デージー

しかしここで問題が出てきます。

水をやった方がいいのはわかったけど、腐敗した水が鉢底から流れ出てくるのでは…

流れ出てくると思います。

庭など地面に置ける人はまだいいですが、アパート・マンション暮らしの人はいい気分はしませんよね。

それに鉢受け皿にそんな水を溜めたまま放置していると、害虫と雑菌の温床になってしまいます。

じゃあ水が流れ出ない程度にちょこっとずつ水をあげたらいい?

それもおすすめしません。

植物の水やりは「土が乾いたときにたっぷりと」がセオリー。緩急をつけることで植物の成長は促されるので、「少量の水をちょびちょびと与える」というやり方は良くないです。

では、どうするのか?

私が出した答えはこれです。

とにかく大きな鉢を用意し、できるだけ多くの土の量を確保すること!

十分すぎるほどの深さと、大量の土があれば、水をたっぷりあげても滅多なことでは底から流れ出てきません。

プランター葬では一般的に直径30cm以上の大きさの鉢が進められていますが、私は声を大にして言いたい。

鉢は大きければ大きいほどいいです!

土と移植ごて

大量の土の中心に遺体を安置すれば害虫は寄り付きようがないですし、匂いも土に吸収されて全く感じません。

そして水はたくさんの土に吸収されるので、たっぷり水やりをしても鉢底から流れ出る量はほとんどなし。

土の量を増やすことで、トラブルを回避することができます。

分解には水分が必要。植物を上に植えるのはおすすめ。

できるだけ鉢は大きく、土は多くする!

空気について

土壌の菌は大きく分けて2種類に分類できます。

  • 好気性菌→酸素を好み、酸素がある場所に生息する。
  • 嫌気性菌→酸素が不要で、酸素がない場所に生息する。

分解が得意なのは好気性菌です。

生ごみコンポストや堆肥造りでは、時々土を混ぜるという作業が必要なのですが、

これは土を混ぜることによって酸素を補充しています。

酸素を行き渡らせると好気性菌が活性化し分解が早くなります。

でもプランター葬で土を混ぜるなんてことはできないですよね。

ではできるだけ酸素が届くようにするためにはどうしたら良いか?

結論は、「空気を通す素材の鉢を使う」ということです。

よく言われていることは、「分解までに10年ほどの年月がかかるためプラスチック性のものよりも耐久性がある陶器性のものが良い」ということ。

耐久性があることはもちろん大事ですが、上記の理論で言うと、「陶器製でなおかつ空気を通しやすい鉢」が理想です。

そして陶器製で空気を通しやすい鉢と言えば…

素焼き鉢。これです。

素焼き鉢

素焼き鉢とは?

粘土を固めて作られた鉢で、何も釉薬(塗装)が塗られていないものを指す。

表面の塗装がないため多孔質で通気性が良いのが特徴。テラコッタとも呼ばれる。

ホームセンターで簡単に手に入り、リーズナブル。

※似ているものに「駄温鉢」もある。駄温鉢は、縁の部分にだけ釉薬が塗られており、また焼き上げる温度も高温であるため素焼き鉢よりも耐久性が上がる。

ただ、駄温鉢で十分な深さがある大きめの鉢はあまり売っているのをみたことがないです。

要は、ツルツルの空気を遮断するようなものが塗られていない土本来の素材ってことですね。

分解には空気が必要。鉢は素焼き鉢がベスト。

私が使用している鉢は詳しくは後述します。

↓こんな感じの深さが十分あるものがおすすめ。

植物は、本当に一年草がいいのか?(間違いです)

ビオラ
一年草の代表格、ビオラ

プランター葬を検索していてよく目にするのが「多年草は根がたくさん張って遺体を傷つけるので良くない。一年草がおすすめ」と言う情報。

申し訳ないですが、私はこれ、デタラメだと思っています。

多分これはガーデニングをあまりしたことがない人が想像で言っているのではないかなと思います。

一年草の根張りを侮ってはいけません。

プランターでビオラを育てたことがありますか?

ビオラは一年草ですが、最盛期の春にはプランターの底までびっしりと根が張っていますよ。

引っこ抜こうとすると鉢の形状のままスポッと土が抜けるくらい、根は鉢内に充満するのです。

そもそも、一年草という定義も曖昧なもので、本来は多年草なのに日本の気候では夏が越せない/冬が越せないという理由で一年草という表示になっている植物がたくさん存在します。

一年草だからといって根があまり張らないというのは間違いです。

本当は多年草だが一年草と表記されていることが多い植物

  • ベゴニア
  • インパチェンス
  • ペチュニア
  • アリッサム
  • ミニトマト
  • バジル

などなど 他にもたくさんあります。

逆に多年草でもサイズが小さく根が浅い植物もあります。

多肉植物のセダムなんかは浅く横に広がっていくタイプなので、多年草ですが扱いやすいと思います。

結局は、一年草多年草にとらわれずに、その植物がどんな特性なのかきちんと知る必要があります。

ノースポール
一年草 ノースポール

それともう一つ物申したいのが「遺体を傷つけるので良くない」という部分。

遺体を傷つけたらいけない理由とは?そもそも遺体を分解させるために埋めているのに、なぜ遺体を傷つけるなんてことを気にしないといけないんでしょうか。

見当はずれなことを言っているとしか思えません。

それよりも心配なのは、植物が枯れて植え替えをするときに、植物を引っこ抜いたときに遺体まで出てきてしまうことです。

分解途中の遺体が引っ張り出されてしまったら嫌ですよね。

遺体が引っ張り出されないようにするためには工夫が必要です。

育てたいと思える植物があったなら、確実に根を制限する工夫を施した上で植えた方が良いでしょう。

私は根っこがある程度の深さ以上には行かないように、鉢底ネットを使って仕切りをしています。鉢底ネットにスコップがぶつかったら、それよりも深くは掘らないと決めています。

他にも、根域制限バックというものが売っているのでこれに植物を植えた上でプランターに植えるとか、小さい鉢を代用して植木鉢in植木鉢の状態にするとかいくつか方法はあります。

埋葬方法のアイデア

以下は、私が考えたアイデアです。

根域制限バッグを使ったアイデア
小さめの鉢を使ったアイデア
鉢底ネットのみを使用したアイデア

根域制限バッグは、コストはかかりますが一番手軽そうで見た目もいいですね。リンクを貼っておきます。

小さめの鉢を使う方法は、試してみましたが鉢と鉢の間に土を入れづらかったです。

鉢底ネットを使う方法は、カットする手間はかかりますがコストがかからないのと、植物を植えるスペースを最大限確保できます。

プランター葬で植物を植える際は、根のコントロールが必須。

一年草でも根はたくさん張るものだと思った方が良い。

我が家のお墓の構造

色々と書いてきましたが、私が出した結論として、我が家のお墓をご紹介します。

素焼き鉢。上部分に少しタイルの装飾あり。

狭いベランダにもおける縦長の形状で土の量も確保できる。

ホームセンターグッデイで購入。鉢皿はなし。

サイズ 直径30cm 高さ40cm

長年ガーデニングで使用してきた古土。

鉢底ネット

黒くて硬く、根を通しずらいタイプ。100円均一で購入。

鉢の形に沿ってカットしておく。

埋葬動物

セキセイインコ、メダカ、熱帯魚など

植物

一年草を育てたり、多年草を育てたり、その時の気分でいろいろ。

我が家のプランター葬の図

構造はアイデア③の鉢底ネットのみを採用。

理由は、できるだけ植物を植えるエリアも広く確保してたくさん植物を植えたかったからです。

鉢底ネットの形をマーキングしてカットするのはちょっとめんどくさかったです。

土はなんでもいいですが、植物を植えるなら草花用培養土がいいでしょう。

鉢の重さは女性一人でぎりぎり持ち上げられる程度。

台風の日は移動させないといけないですからね。

現在の様子

現在のプランター葬の寄せ植え

現在は、ローズマリーとビオラとガーデンマムジジとマンネングサの寄せ植えをしています。

多年草であっても数年経つと大体は枯れるので、その時の気分で新しい苗を補充して楽しんでいます。

※この度4年ぶりに埋葬をしましたが、4年前に埋めたセキセイインコは跡形もなくなっていました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次